No, thank you. [2]


ペショ

「…なに?」

「こんにちは、佐伯君」

「え?小野田さん?」

頭、というか、髪になんか触って
せっかくセットした髪が崩れるだろって
不機嫌モードで振り向いたら
それは、氷上の片腕、小野田千代美だった。

あー、そっかそっか、
今のペショって感覚は
氷上に続いてチョップだったんだ。
…って、納得してる場合じゃない!!!

蚊の止まるようなノロさのチョップだったのに
なんでよけられなかったんだ?
あー、そっかそっか、
殺気がないからか。
…って、だから、そうじゃなくて!!!

なんなんだよ?!まったく!

どう考えても、
チョップされるほど気に障るようなことを小野田にした覚え無い。

氷上といい、小野田といい、なんでチョップなんだ?
二人でなんかしめし合わせてる…、とか?

「私、佐伯君に渡すものがあって、こちらに参りました」

「はい…、なんですか?」

「これです。
 既に氷上君からももらっていると思いますが、
 これに関する質問は一切受け付けられませんので。
 では、私はこれで」

「あ、小野田さん?!」

逃げられた…。

何か言う隙も与えてもらえず
氷上のと同じようなカードを渡された。

やっぱり同じように白地に緑色の文字。

『!』

氷上のカードが『H』だったから…

H!

エイチ・ビックリ

…って!なんだよ!
俺ってそんなにHかよ!

いやいやいやいや

氷上と小野田がそんな言葉を使うわけがない。
何か別の暗号か?

ほんと、なんなんだよ?これ?







氷上君に続いて登場してもらったのは千代美ちゃんでした。
とにかく瑛をいじっていきますよー。

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